2013年11月21日木曜日

移民の経緯と歴史、そして日本その2

中南米の国々を旅して、日本人とそれらの国々の人たちとの価値観の違いというものをいろいろなところで感じさせてくれます。

たとえば、衛生に関して、愛情表現に関して、公共の概念に関して…。
その中で、愛情表現に関して、こんなお話を伺いました。
南米各国に移住した方の子どもが日本に再移住し、
日本で生活を始めた場合、愛情表現についての「価値観の違い」に直面する。
たとえば、二世の人(大人)が日本に移住して生活を始めたときに、きっと一世の親(おじいちゃん、おばあちゃん)から日本の生活や価値観については話を聞いていると思うんです。
でも、その子ども、三世(子や孫の世代)となると、生まれてからずっと自分の国(中南米)で生活をしているわけで、価値観などは、そういうことを教える学校や共同体がないとなかなか伝わらない。
そういう状態で日本に行くと、「あれっ?」と思うことがあり、さらに日本ではその違いがもとで「いじめ」にあう。
愛情表現ひとつ取っても、南米では、会ったときにはほっぺを重ねてあいさつする、親子ではぎゅーっと抱き合うのが当然。日本に行けばそれはなかなかしないことなので、その子どもはだんだんと親子での愛情表現を避けるようになる。
だんだんと親子の心の距離が離れていくという。
そのような親子関係の溝の深まりに苦労している家庭が日本でたくさん見られるという。
今、そういうことを研究していて、ブエノスアイレスで日系の人たちに向けて発表したある大学の機関があるという話を聞いた。
 
どういったふうに考えていけば、その家庭が幸せなのかを考えたとき、どうしても周りの理解がないとたどり着けないものがあるのかもしれない。
日本の子ども達には、そういった意味での寛容性を身に付けていくことが大切だと思いました。

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