という内容でお送りいたします。
世界の大きな観光地のひとつであるヴェネチア。
島中を縦横無尽に駆け巡る水路、運河。周辺の島々がもつ独自の文化。
ヴェネチア共和国としてもつ長い歴史。
はっきり言って、とても魅力的です。
夕景や夜景を見ていると、うっとりするほど美しいです。
いまは観光シーズン終盤、観光客が溢れんばかりに歩いています。
島で働いているレストランの店員、ホテルの経営者、商店のオーナー、
どの人も、今がかき入れ時の終盤とばかりにいそいそと接客をしている様子が伝わってきます。
そんな中で、話をしながら買い物ができたり、喫茶店でコーヒーを飲んだり、楽しいときもありました。
が、概して物価が高い!
レストランでも、ひと皿10ユーロは当たり前、日本円で1400円。
母が来ていることもあり、毎日外食ですので、自分の旅の家計(?)的にはかなりきつい。
でも、こんなときに、ケチケチはできるだけしたくありません。
母とわたしでは、旅のスタイルが違いますが、ここは私に合わせてはいけないなと思ってました。
そんなときに、「えっ、ここ観光地だよね?」ということが続けざまに起きました。
そこで私、一度噴火してしまいました。
ここから先は、あったことですが、ほぼ愚痴になりますので、「イタリアに幻滅したくない」とか気分を害しそうな方は今回は読むのをお控えください。
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①ヴェネチア初日のレストランで
夜、軽い食事を取ろうと水路沿いの、本当に小さなレストランに入りました。
メニューを見たとき、「ああ、レンジでチン的なメニューだ」と分かりました。
というのは、スペインでも、似たようなメニューを見たことがあったからです。
それでも、まあいいか今日はお腹が膨れればと考え、パスタを注文。
しかし、でてきたものは、レンジでチンをし過ぎてパスタの3割がかっちかちに硬くなっている代物。
「さすがにこれは食べられない。代えてくれない?」と言ったところ、
「レンジなんだから仕方がないだろ。」といって取り合いません。
”おれは悪くない”というジェスチャーを見たときにはさすがに頭に来て、
幸い母は食事を終えていたので、もう出ることにしました。
②ヴァポレットの切符売り場で
①の次の日、ヴァポレットという乗合フェリーで本島の対岸まで行こうと考え、
切符売り場へ行きました。
60分乗り放題ですが、値段が7ユーロ(だいたい1000円)という、二の足を踏みたくなるような値段。
仕方ないです、それしか移動手段がないから。
で、買うときに「これは片道の切符じゃないよね、往復で使えるよね?」という質問を切符売り場のおばさんにしたんです。
最初の質問は、無視されたので、(聞こえなかったのかな)と思いもう一度同じ質問しました。
そしたら「何言ってるかわかんないよ」と語気を荒げて返されました。
確かにおれのイタリア語は下手です、スペイン語混じりですし。
だから今度は英語で言ったところ「だからあんたの言ってる意味がわかんないって言ってんの、それがわからないの?」と返されました。
そのやりとりが荒くて、もう我慢できなくて、レシートを思わずくしゃくしゃってして投げつけました。
③大運河沿いのオープンレストランで
②の次の日、近隣の島巡りから帰ってきたところで昼飯をと思い、
入ったレストランでのこと。注文した品々がなかなか登場してくれない。
後から入った人たちの料理が先に運ばれ、一向に私たちは食事にたどり着けません。
もう出ようと思った時に、運ばれてきましたが、私たちの料理は違う席に間違って運ばれました。
「遅くて気分が悪いからもう出たいんだけど」というと、
まずすみませんという言葉はありません。言い訳が先に出てきます。
その時点で呆れて、「もういいよ」と彼の言い訳を止めました。
最後の最後まで店員同士で「あのセニョールが…」とぶつぶつ言い合ってるのが見えて
気分が悪く、彼らに「アジア人を差別しているのかと思ったんだよ」と伝えました。
というのも、他のアジア人に対して(その人たちは横柄な態度を取っていたのは事実ですが)
適切な対応をとっていないのを私は見ていたからです。
胸糞悪くなって、レストランを出て行きました。
④スーパーマーケットで並んでいて
その日の夜、もう外食するのが嫌になってスーパーを利用しました。
レジで並んでいる最中に、前にアジア人が並んでいて、後ろにおそらくヨーロッパの他の国から来た人がレジに近づいてきました。
そこで彼らが一言、苦い顔をしながら「チーノ」とぼそっと。
なんだよ、おれら並んじゃいけないのかよ!
ここでもカチンときたから、おれもぼそっと彼らに伝わるように「なんで見た目を嫌に思うんだよ、それおかしいと思うんだけどな」と
言いました。
彼らは私の一言を無視してましたが、聞こえているはずです。
やましいことがなければきっと私に言い返していたのでは。
観光客で来ている人に、こんなに荒く接する人たちはなかなかいないですよ。
じゃあ果たして①②③の彼らは、他の人種だったら同じようにしたのだろうか…。
アジア人だからしたのでは?と強く感じてしまいました。
でも、きっと私の偏見が大いに入っているこれらの事柄。
今までの旅での経験が、きっと私の悲観的な考え方を作ってしまったのだと思うと、
仕方ないけど、複雑な気持ちになりました。
差別に対して、敏感になりすぎている自分になってしまいました。
そんな自分が一瞬嫌になりました。
疲れがたまたま溜まっていたのかもしれません。
たまたまそんな人と出会ってしまったのかもしれません。
いまならそう思えるけど、そのときはそう思えなかった・・・
未熟です、おれ。
店員と客という立場だけど、 同じ人間という立場でたくさん話せた こうして人とじっくり話している瞬間こそが、嬉しい。 |
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