2014年11月28日金曜日

ワンの街とクルド人

エミュルの話を聞いていてひっかかっていたクルド人の話。
クルド人と話す機会を設けることができたのは、ドゥーバヤジットから3時間くらいの距離にあるワンという街についてからだった。

このワンは、クルド人オンリーなかんじの街。
ドゥーバヤジットの町の規模は小さかったが、このワンは大きな都市といったかんじ。
土地的には、シリアに近いが、シリア人の避難民はほとんど見かけなかった。

このワンでは、アクダマル島というとこに、浮き彫り彫刻が綺麗な教会を見に行こうと思っていたのだが、あまりのオフシーズンさに、船は出ているのだが人数集めないと船代を一人で払うことになりそうだったので、行くこと自体をあきらめた。

その代わり、ワン城塞がワンの街から歩いて1時間くらいのところにあるので、そこを訪れた。
この城塞、歴史は古くて、ウラルトゥ王国のある王が、紀元前800年代に、つまり3000年くらい前に作ったもの。
その大きさと古さに惹かれ、行ってみたのです。
まあでも、特に何もないです(笑)。
城塞の一番高いところから見る今のワンの街とワン湖、そして3時頃に響き渡ったアザーンの音が印象に残った場所でした。
奥に見えるのがその城塞

城塞付近から見た街

城塞、これは修復した後。
下に見えるのは、以前あった町だとか。城下町ってことになるのかな。

左に見えるのは、昔からある城塞

ぴょこぴょこ飛び出ているのは、石

帰りの道中でも、街中を歩いていても、クルド人の目線が気になった。
ここでも、世界のいろんな場所であったように、「おれの顔を見て笑う」ということがしょっちゅうあった。おれそんなに変な顔してるかなあ。

「嫌な雰囲気」である。

きっとここも、独立気運でいっぱいいっぱいなのだろうか、
それとも民族の誇りというものを大切にし過ぎて、
他との共生」という意識は少ないのだろうか。
得てして、民族の独立にがんばっているところは、この「嫌な雰囲気」をもつように個人的に思うのね。
他者を排斥しようという考えや教育から、他者への攻撃(口撃?笑)につながると推測できるのよ。
もちろん、そんな嫌な印象を与える人たちばかりではなくて、話すと分かってくれる人もたくさんいたのが良かった。
チーズ売りの青年

ワンは、チーズに香草を入れたものが、特産品

ケバブ屋さんのカレム(左)
グーグル翻訳を駆使し、意思疎通をはかってくれました

街にいる子どもは子どもで、おれを見つけると「お金くれ!」となる。
そんなに生活に苦しいように見えない装いだし、元気に過ごしている姿を見ると、
「お前らふざけんなよ!」と言いたいところだが、
「なになに、おれにお金をくれるの?ありがとう、お金ちょーだい!」って
しつこくおれが言っていると、彼らのほうから去っていく。最近身につけたわざである。
個人的には、おれが継続的に支援できないのであれば、絶対に金銭的援助はしないという信念で旅をしているので、今回もあげない。

いやあ、しかし、なかなかに、静かであるが混沌としている様子は、歩いていて興味深い。
そんな興味深い街、ワンでした。
街にはロシアンバザールもあり、多種多様の安い製品が溢れていた
ちなみに、みかん半リラ(26円)でこれだけ。タダ同然(笑)

都会である。
これは自分の想像をはるかにこえていた
最後に、ああクルド人、わがままなところが嫌い!と思った出来事…
ワンからイスタンブールに向かう24時間バスの中で、
深夜、「もっと座席を真っ直ぐにしろ」とおれの座席を後ろから叩き、
わーわー言っていたクルド人のおじいちゃんには、さすがにぶち切れました。
「寝るのに座席下げるでしょーにー!!!君も下げればいいでしょーにいー!いま夜中の2時なんですけど!」と日本語でわめきましたよ…
そうして、周りになだめられるおれでした。

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