2014年12月2日火曜日

ルールを守る、日本の良さ

こうしていろいろな国を歩いていると、あらゆるところで「日本の良さ」について考え、
感じることがある。
他の国の人と話していて聞かされる、日本人の「作るものへのこだわり」。
他国を歩いていて感じる、日本人の「清潔さを保とうとする気持ち」。
観光客を観光客目線で見ていて感じる、日本人の「他人への配慮」。
どれも、素晴らしいものですし、
先人が築き上げたものを今の人も大切にしようとしている日本って素晴らしいなと思ってます。

上に挙げた良さは、過度に、行き過ぎると、自分の首を絞めてしまう危うい側面も持ちうるものだと個人的には思っていて、
なにかと「ちょうどよいところ、バランス」が必要なのかと思います。
こだわりが強すぎると、理解してもらえる人が少なくなってしまったり、
過度に清潔さを求めると、汚い(とかんじる)ところで生活ができなくなってしまったり、
他人に配慮しすぎると、自分の行動が制限されたり、人との関係に苦慮したり…って。


「ルールを守る」ということにおいても、日本人は徹底していると思います。
ルールを基本的には遵守する社会なんだろうなとも思うし、
そういった中で生きていると、守ることが当たり前になるだろうし。
ただ、こうして世界の国々を歩いていると、「ルールはルール。でも、例外はね…」という場面にたくさん出会います。

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トルコのカッパドキアを歩いていて、日本人のツアーご一行と出会いました。
カッパドキアの奇岩

歩いて奇岩巡りをしていた私たちは、次の街まで4kmをヒッチハイクで行こうと簡単に考えていたのですが、同胞というか、同じ国から来た人達とたまたま出会えたのだし、ツアーのバスに行き先も同じことから、「載せていってもらえませんか?」というお願いをしました。
そうしたところ、即答で「いや、ツアーなんで」と観光客の一人に断られてしまいました。
その瞬間はっと我に返り、(あっ、日本人だ…)と思ってしまったのです。
続けざまにガイドさんもツアー会社の人も、「それは無理です」と断りました。
たぶん、この人を怪我させてしまったらと考える「責任」という意味でも、乗せなかったのかもしれません。(日本人、この言葉好きですよね。)


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いままでこの旅で、規則がありながら守るべき人たちが柔軟に対応し、
嬉しい思いをさせてくれたことが数え切れないくらいありました。
そんなときは必ずその後、その国やその会社に良い印象をもつし、
ほかの人にも良く伝えることができます。
そういう親切や柔軟な対応は、きっと、良い循環となり巡り巡って、自分に帰ってくるのではないかなと考えています。
それは自分にも言えることで、自分が良い行いや振る舞いをすれば、その国の人たちは日本人のことを良く思ってくれるかなって。
ああ、もちろん、おれが悪い印象を残していった場所も世界各地にありますが(笑)!

話は戻りますが、そのツアー会社の話に。
もしそこでツアー会社の方々が「いいじゃん、同じ日本人だし!」と言ってくれ、ガイドさんも会社側もありがたい対応をしてくれたならば、
その会社に対する私たちの印象も良くなり、(次もしツアー会社を選ぶなら、そこにしようかな)と思う可能性は十分あります。
でも、(これは私の推論だけど)観光客の方の「自分たちがお金を払ったツアーだから」という思いがあったならば、その思いは、きっとこれから先に起こる「良いことへの循環」をつぶしてしまってるのではと思って少し残念な気持ちになりました。

そして、この「ルールを守ることへの柔軟性のなさ」は、日本で働いていた時にも感じていたし、
いまもこうして感じているわけだけど、世界基準があるとするならば、だいぶズレている感覚の一つなんだと思う。
ほら、ルールへの柔軟性を見せると「なんでこの人だけ?」って思って、
どこかに訴えたり不満をぶつけたりする人が多いでしょ、日本の社会では。
そうなってくると、「ルールを守ること」が“絶対”になり、
そうすると息苦しい社会にどんどんなっていくような気がするんです。

最近日本で暮らしていないからどうかわからないけど、
近年その傾向が過度になってきているのかなと思いますし、
日本で暮らすことを考えると、ちょっとそれにうんざりします。

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別にこれは、(バスに載せてくれなかったから)という嫌な思いで書いているわけではなくて、
こうした、ルールに対する柔軟性を広めていけたらなあという思いと、自分がそういう柔軟性をもってこれから生きていきたいなあという思いをこめて、ブログに載せました。

最後に、これをメモしていた時に最近出会ったイラン人の友人は私にこう言いました。
「私は日本人が好きなんですよ。それはね、『規則を守る人間』だから。」と。


いよいよ、イスラエルに突入!

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